No.007「『即効マジック』と『持続マジック』の違い」
全てのマジックはその使い方によって、
「即効マジック」と「持続マジック」に分けることができます。
この二つのタイプの違いを理解しておくと、
強いデッキを考えるときに役に立ちます。
ちなみに「即効」は「速攻」ではありませんので誤解のないように。
マジックには効果の継続時間を示す
[1cy]や[1cyT]のマークが付いているものがありますが、
これらのマークの有無と「即効／持続」の分類は、
直接は関係ありません。
「即効マジック」とは使ったそのターンのうちに効用があるマジックのことで、
「持続マジック」とは次の相手のターン以降に効用があるマジックのことです。
全てのマジックは使った瞬間に何らかの効果が表れるわけですが、
ここでは、その効果が実際に価値を生み出すことを「効用がある」と言っています。
例えば、自分の前衛モンスターに「ハードシールド」を使った場合、
相手がそのモンスターに攻撃してきたときはもちろん
「ダメージを減らせた」という効用がありますし、
相手が
「このモンスターにはシールドがかかっていて倒せないから、
別のモンスターに攻撃しよう」
と考えた場合も、「相手の手を変えさせた」という効用があったことになります。
一方、元々相手が攻撃するつもりの全くなかった
後衛モンスターにシールドを使った場合は、
このシールドは効用がないまま消えてしまうことになります。
ちなみに、この場合の「ハードシールド」は「持続マジック」です。
使い方次第で「即効マジック」にも「持続マジック」にもなり得るものもあります。
例えば「ハードシールド」は「持続マジック」としての使い方が主ですが、
「自分のＨＰ３のモンスターに『ハードシールド』をかけてから
『だいちのいかり』を使う」
といった使い方の場合、「即効マジック」として使ったことになります。
このように、「即効／持続」の分類は必ずしもカードに固有のものではありません。
さらに、この例の続きで、
「『ハードシールド』をかけたことでＨＰ１で残ったモンスターが、
次の相手のターンに、
シールドのおかげでボムゾウやガァガに攻撃されずに済んだ」
という展開になった場合、
この「ハードシールド」は
「即効」と「持続」の両方の働きを一度にしたことになります。
「即効マジック」と「持続マジック」は、その価値の決まり方に大きな違いがあります。
「即効マジック」を使う場合は相手に選択権を一切与えないので、
自分が期待した価値の効用を（ランダム系は別として）確実に得ることができますが、
「持続マジック」の場合は相手が行動したときに初めて価値が決まるので、
相手はそのマジックの価値が最も低くなるような行動を選ぶことができます。
つまり、
「即効マジック」の価値は自分が決め、「持続マジック」の価値は相手が決める
ということです
抽象的な例を挙げると、
「持続マジック」を使った場合、相手に３通りの応手があるとして、
自分にとっての価値は、Ａの手だと80点、Ｂの手だと60点、Ｃの手だと30点、の場合、
相手はＣの手を選ぶでしょう。
「即効マジック」を使う場合、Ａの手だと80点、Ｂの手だと60点、Ｃの手だと30点、の場合、
Ａの手を選べばいいだけです。
もし80点以上の使い方をしたければ、
そのターンに使わずに次ターン以降にチャンスが来るのを待つこともできます。
以上より、「持続マジック」を有効に使うには、
相手の手をしっかり読むことが必要なことが分かると思います。
また、「持続マジック」は「ゆうだち」に弱いという弱点があります。
しかし「持続マジック」は「即効マジック」に比べて低コストなものが多いので、
どちらが強いと一概には言えませんが、
「即効マジック」主体のデッキの方が安定した戦い方ができるということは言えそうです。
最後に、全マジックを
常に「即効マジック」であるもの、常に「持続マジック」であるもの、
「即効マジック」と「持続マジック」のどちらにもなり得るもの、
の３タイプに分類しておきます。
ちなみに、「相手モンスターに『バーサクパワー』」のような、
あり得なくはないけど実戦ではほとんど使うことのない使い方は
省いて分類しています。
常に「即効マジック」であるもの
「あくまのダンス」「ウェイクアップ」「おはらい」「かまいたち」
「きあいだめ」「キエルストーン」「サンダー」「シャッフル」「だいちのいかり」
「でなおし」「ドロー５」「ならべかえ」「バーサクパワー」「バイバイ」
「ハイヒーリング」「ハリケーン」「パワーアップ」「ヒーリング」
「フエルストーン」「ブラックレイン」「マッドファイア」「ゆうだち」
「ゆうわく」「リターン」「リフレッシュ」「レベルチェンジ」「ローテーション」
「ワープ」（「てんしのラッパ」）
常に「持続マジック」であるもの
「あっかんべ」「かげぬい」「とくぎふうじ」「バイコストーン」「パワーダウン」
「即効マジック」と「持続マジック」のどちらにもなり得るもの
「おまもり」「ジアーゲン」「ハードシールド」「バウンシールド」「パワー２」
「ぶよシールド」「みがわり」「かげ呪い」「マスターチェンジ」（「へんしんミラー」）