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No.006「『手札』と『山札』を意識する」



バトルを有利に進めるには、あらゆる情報を活用しなくてはいけません。
本節では、その情報の中でも「手札」と「山札」に焦点を当てた話をします。
手札が重要なのは当たり前ですが、
今回テーマとなるのは「手札の使い方」や「相手の手札の予想」ではなく
「手札の残り枚数」です。

本節では以下の参考図を使って話を進めていきます。
スタンダードルール 1Pの攻撃
×?
×?
2P ブラックマスター
1コ HP●●●●●●●●○○
d
c
シゴトにん
LV1 HP4
ヤミー
LV1 HP5
b
a
ポリゴマ
LV1 HP3
ポリゴマ
LV1 HP3
A

B
ビター
LV2 HP2
ガァガ
LV1 HP3
C
D
ヤンバル
LV2 HP3
1P ホワイトマスター
4コ HP●●●●●●○○○○

×?
1Pの手札は「ヤミー」「ビター」「ガァガ」「ローテーション」「みがわり」です。
1Pの残り山札枚数、2Pの手札枚数、残り山札枚数は不定です。

ホワイトVSブラックの実戦で生じそうな状況です。
この状況で、あなたが1Pならどうしますか?
先を読む前に、少し考えてみてください。





さて、この参考図では1Pの山札と2Pの手札と山札の枚数が明らかになっていません。
もしこの状況で、このターンの行動をはっきり決めることができたなら、
その人は「手札」と「山札」の情報を意識してないと言えるでしょう。
逆に、手札と山札の枚数が分からないから決められない、
というのも芸がないですね。

以下の4つのパターンについて考えてみましょう。
1)1Pの山札が10枚、2Pの手札が0枚、山札が10枚の場合
2)1Pの山札が10枚、2Pの手札が3枚、山札が0枚の場合
3)1Pの山札が3枚、2Pの手札が3枚、山札が10枚の場合
4)1Pの山札が10枚、2Pの手札が3枚、山札が10枚の場合

1)1Pの山札が10枚、2Pの手札が0枚、山札が10枚の場合
このゲームで手札を補充できるのは、
ターン開始時の1枚ドロー以外では「ドロー5」を使ったときだけです。
つまり、手札を補充するためには手札を使う必要があるわけで、
相手の手札が0枚のときは大チャンスだと思って間違いありません。
相手の手札がないときにモンスターの殲滅に成功すれば、
相手の攻撃手段を厳しく制限できます。
さて、参考図の状況で2Pの手札が0枚なら、
ここはモンスターの殲滅にかかるべきでしょう。
「ヤンバルでaポリゴマを倒す、Aポリゴマ2回とガァガ1回でヤミーを倒す」は確定。
レベルアップをどうするかは他の行動との兼ね合いで考えます。
ビターは、「みがわりを使ってガァガと一緒にシゴトにんを倒す」と、
「2Pマスターに攻撃」の2種類の手があり、どちらがいいかは判断が難しいところですが、
2Pが「ドロー5」を引いて手札を補充する前に勝負を決めてしまいたいところなので、
「2Pマスターに攻撃」の方がいいのではないでしょうか。
この場合は、ヤミーを倒したときにAポリゴマをレベルアップさせておき、
「ポリゴマにハードシールド」でターンエンドするのがいいでしょう。
次ターン以降の変化は複雑なのでこれ以上は書きませんが、
ヤミーを出して2Pのストーンを縛りつつ戦えば勝てそうです。
スタンダードルール 1Pの攻撃 終了図
×10
×0
2P ブラックマスター
5コ HP●●●●●●○○○○
d
c
シゴトにん
LV1 HP4
b
a
ポリゴマ
LV2 HP3
A

B
ビター
LV2 HP2
ガァガ
LV1 HP3
C
D
ヤンバル
LV2 HP3
1P ホワイトマスター
0コ HP●●●●●●○○○○

×10
Aポリゴマにハードシールド
1Pの手札は「ヤミー」「ビター」「ガァガ」「ローテーション」「みがわり」です。
1Pの山札は10枚、2Pの手札は0枚、山札は10枚です。


2)1Pの山札が10枚、2Pの手札が3枚、山札が0枚の場合
相手の手札が0枚のときと同じ理由で、
相手の山札が尽きたときは大チャンスです。
場に出ているモンスターと相手の手札にあるモンスターを全部倒してしまえば、
もう自分のマスターがダメージを受けるのは
「だいちのいかり」、「サンダー」、「マッドファイア」、「パワーアップ+マスターアタック」
を使われたときだけです。
この状態になれば、ほぼ「だいちのいかり」だけを計算に入れておけば大丈夫でしょう。
なので、参考図の状況では、1)と同じように殲滅にかかるべきです。
1)と違うのは、今度は2Pのモンスターを全滅させればほぼ勝ち確定なので、
ビターはシゴトにんを倒しに行った方が良さそうです。
これなら、よほどのことがない限り勝てるでしょう。
スタンダードルール 1Pの攻撃 終了図
×0
×3
2P ブラックマスター
4コ HP●●●●●●●●○○
d
c
b
a
ポリゴマ
LV2 HP3
A

B
ビター
LV2 HP2
ガァガ
LV1 HP3
C
D
ヤンバル
LV2 HP3
1P ホワイトマスター
0コ HP●●●●●●○○○○

×10
1Pの手札は「ヤミー」「ビター」「ガァガ」「ローテーション」です。
1Pの山札は10枚、2Pの手札は3枚、山札は0枚です。


3)1Pの山札が3枚、2Pの手札が3枚、山札が10枚の場合
相手の山札が少ないときはチャンスということは逆に言うと、
自分の山札が少ないときはピンチだということです。
特にホワイトでは、基本的にモンスターをレベルアップさせないと
相手マスターにダメージを与えられないので、
モンスターが尽きることは敗北を意味します。
参考図の状況では、残っているモンスターで
2Pマスターに8ダメージ与えて倒しきることを最優先に考えないといけません。
ここは、「Aポリゴマ、ビター、ヤンバルで2Pマスターに攻撃」で4ダメージ与え、
「ガァガがヤミーに2回攻撃」でヤミーのHPを3にして2Pの「だいちのいかり」を抑制し、
「ポリゴマにハードシールド」でターンエンドするのでどうでしょうか。
次の2Pのターンにビターは倒されてしまうでしょうが、
「だいちのいかり」を使われる可能性は低いでしょう。
相手がどんなマジックを持っているのか分からないし、
まだ簡単に勝てるとは思えませんが、
ポリゴマとヤンバルが生き残っていれば、不利な状況ながら
手札の「ローテーション」と「みがわり」をうまく使えば何とか戦えそうです。
スタンダードルール 1Pの攻撃 終了図
×10
×3
2P ブラックマスター
5コ HP●●●●○○○○○○
d
c
シゴトにん
LV1 HP4
ヤミー
LV1 HP3
b
a
ポリゴマ
LV1 HP3
ポリゴマ
LV1 HP3
A

B
ビター
LV2 HP2
ガァガ
LV1 HP3
C
D
ヤンバル
LV2 HP3
1P ホワイトマスター
1コ HP●●●●●●○○○○

×3
Aポリゴマにハードシールド
1Pの手札は「ヤミー」「ビター」「ガァガ」「ローテーション」「みがわり」です。
1Pの山札は3枚、2Pの手札は3枚、山札は10枚です。


4)1Pの山札が10枚、2Pの手札が3枚、山札が10枚の場合
互いに手札も山札も余裕がある、標準的な中盤戦です。
ここはオーソドックスに行きましょう。
ヤミーを残しておいては不利になるので、
「Aポリゴマ2回とガァガ1回でヤミーを倒し、
 Aポリゴマレベルアップ、Aポリゴマにハードシールド」。
2Pはシゴトにんがきあいだめしているので「ポリゴマクラッシュ」はできないし、
aポリゴマは後にレベルアップ用の餌にできそうなので放置しておいて、
「ビターとヤンバルで2Pマスターに攻撃」で3ダメージ与え、
攻め合いで負けないように構えておきます。
これで形勢は互角でしょうか。
スタンダードルール 1Pの攻撃 終了図
×10
×3
2P ブラックマスター
5コ HP●●●●●○○○○○
d
c
シゴトにん
LV1 HP4
b
a
ポリゴマ
LV1 HP3
ポリゴマ
LV2 HP3
A

B
ビター
LV2 HP2
ガァガ
LV1 HP3
C
D
ヤンバル
LV2 HP3
1P ホワイトマスター
0コ HP●●●●●●○○○○

×10
Aポリゴマにハードシールド
1Pの手札は「ヤミー」「ビター」「ガァガ」「ローテーション」「みがわり」です。
1Pの山札は10枚、2Pの手札は3枚、山札は10枚です。


以上、フィールド状況が同じでも手札や山札の残り枚数が違えば、
最善手も変わってくることを具体例で示しました。
今回使った参考図は説明のために用意したものなので、
実戦でいつもこの説明のように分かりやすく最善手が変わるわけではありません。
また、1)〜4)でそれぞれ最善と思われる手を解説していますが、
もしかしたら他にもっといい手があるかもしれません。
肝心なのは、
「互いの『手札』と『山札』の残り枚数によって
 最善手は変わる」ということを認識する
ことです。

また、今回の具体例の中に盛り込むことができませんでしたが、
「手札の中にモンスターが少ないときは
 場に出ているモンスターが倒されにくいように工夫する」

ことは非常に大切です。

最後に、
手札を補充できる唯一の手段である「ドロー5」は、
「マジックカード」という枠に入らない
完全に独立した存在だと考えた方がいいと思います。

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